【爺ヶ岳 東尾根 2019.2.16.17】いざ参戦‼︎嵐の爺ヶ岳登山

いつも大変お世話になっている山梨の山岳会『岳心会』の山行に、スタッフ綾井が一緒に参加させていただきました。
今回目指すのは北アルプスの爺ヶ岳。実は毎年(隔年?)岳心会が登頂を試みるのだが、毎回ピークを踏むことができない因縁の山。しかし無理もない。登山口のアクセスは容易なのだが、雪が積もりに積もった厳冬期の2月に行くのである。まだ雪が多くない1月や、天候の安定する3月にずらせば登頂確率が上がるのだが彼らは必ず2月に挑む。北アルプスの厳冬期登山、今年こそはリベンジとなるのか…。
時刻は4時をまわったところ。深夜1時に韮崎で集合し向かっているため、ほとんど寝ずにここまでやって来た。暗いうちに出発し、確実に1日目の幕営予定地までたどり着こうという作戦。
いきなり急登を上げていく。この急登も岳心会のメンバーはあらかじめ分かっていたため、出発からアイゼンを装着している。みんな70L〜85Lもザックがパンパン、重荷を背負ってのこの急登が最初の核心。
尾根に乗ればワカンに履き替え、あとは尾根沿いに進んでいくのみ。まだこの辺りはワカンをはいてスネ辺りまで埋まるくらいでした。
急登もあったので小ピークでこまめに休憩を取ります。時間に余裕がある分、みんなの調子を確認しながら無理のない程度に休憩。初参加のメンバーもいるがさすが経験豊かな山岳会。ワカン・アイゼンの履き替え、衣服調整、食事のタイミングなど息の合った団体行動である。
標高を上げるにつれガスが濃くなり、雪も降り続ける。展望はないが、ガスに包まれた静かな雪稜。僕たちの雪を踏む音だけが聞こえ、とても心地が良い。
しかし雪が止む気配がなかなかない。登るにつれて積雪量が増えていき、ラッセルの負担が増していく。
足をつるメンバーが出たために、荷物の負担を分散した。上の写真の大乗(だいじょう)さん、ダブルザックで荷物のほとんどを受け取ってくれた。ちなみに昨年のヒマラヤキャンプ(花谷泰広さん主宰のヒマラヤ未踏峰登山隊)に参加し、すっかりたくましい男になったよう。
一見すると広島のチンピラ風の男だが、まつげが長いチャーミングな人ですよ。
徐々に尾根も痩せていき、樹林も少なくなってきたが、いっこうに雪は止まず。夜明け前から行動しているため、ここらへんが苦しい時間帯になってきました。
12時頃に幕営予定地であるP3に到着。早く休みたい一心で、みんなでショベルを持って整地をすぐに始める。
風上に防風壁を作って、テントを2張り張り終えました。明日の登頂確率を上げるためには、ここからトレースをつけに行ったほうがいいが、降り止まぬ雪でどうせすぐに消えてしまうだろう。
岳心会の爺ヶ岳山行の前回は、激しい防風によって撤退を余儀なくされた。しかし今回は雪が問題になりそうだ。アタック当日は天気が好転することを願い、寝不足の僕たちはあっという間に眠りに落ちていった。
迎えたアタック当日。テントから顔を出したメンバーの1人は、積もりに積もった光景を目の当たりにし、テントから頭を出したまま固まってしまったようだ。
協議の上、今回の爺ヶ岳登山は撤退するということに決まった。主に視界が効かない中でここから先のナイフリッジを超える不安、昨日降り続いた雪による長時間行動に耐えうる自信がなかったためである。
不安を一人でも持っていれば、先に進まない。それは新人だろうがベテランだろうが関係ない。それはこの山行が始まる前から、メンバーで意思統一していたことだ。
撤退と決まればあとは笑顔で下山しよう。反省は山から降りてからでいいんだ。
清々しい今年の撤退記念写真である。メンバーの背後にあるはずの爺ヶ岳山頂は、その姿の断片も見せてはくれなかった。しかし岳心会ならいつかは、その頂の上で笑顔の写真を撮ることできるでしょう。
下山を開始し始めると、空が明るく広がり始める。天気が好転し始めるが、みんなの決定になんの後悔もない。下山も安全第一で。
最後は尻セードでフィニッシュ。終始談笑しながらの気持ちの良い下山になりました。
お疲れ様でした!そして参加させていただきありがとうございました!
ここから温泉&安定のテンホーでお腹いっぱいになりましたね。また来年も頑張ってください!

個人山行か少人数での登山しか経験のなかったスタッフ綾井。今回の山行で大いに学ばせていただくことが多かった。それは初参加のメンバーも同様であろう。結果的にはこの山行は敗退であったが、行ってみないと学べないことが必ずあります。
最近スキーばっかりだったけど、この山行の後は不思議とガッツリな雪山登山にまた向き合いたくなった。山に入れば早く降りたくなるのに、山から降りればまた山に入りたくなる。まだまだしばらくは山から離れられそうにありません。


0コメント

  • 1000 / 1000