【RADIXバックパック】ミステリーランチが導き出した、軽量化と耐久性の最適解

こんにちは、エルク店長の綾井です!


3月に入り2024年の新作ギアやウェアがエルクでは多数入荷しております。

それらの商品のほとんどが一年前の2023年の展示会で見て、セレクトをしたモノたちなのですが

2023年とは違い新たなブランドやエルクにとってもチャレンジングな

商品を多数セレクトしました。


その背景には、エルクの2024年のセレクトコンセプトがございます。

Bonchi to Summit(盆地 to サミット)

私たちが拠点とする甲府盆地の裏山から、日本最高峰3776mの頂まで

あらゆる環境下でも、快適なアウトドアアクティビティを提供する

ギアとウェアを取り揃えるという、ざっくりではありますが

これが2024年エルクのコンセプトになります。


今回紹介する商品は、そんなエルクの新コンセプトにしっくりきた

ミステリーランチの新作バックパックシリーズです。


MYSTERY RANCH
RADIX(レイディックス)31&47&57


ミステリーランチの登山用バックパックには「Load Carriage」という

荷物が満載の状態での運び心地に重きを置いたデザインが反映されています。

バックパック本体の重量が多少重くとも

重い荷物をパック一杯に詰め込んだ時の安定感や、収納性や機能性を重視した

バックパックのラインナップとなっています。

中型~大型ザックで、特にミステリーランチの背負いやすさや安定感がより実感するでしょう。


そんなミステリーランチですが、近年の軽量化、ウルトラライト志向の強まりを受けてか

今回紹介するRADIXシリーズはミステリーランチ製品の中で

軽量性に重きを置いたバックパックとなっています。


とはいえこのレイディックスシリーズ、上述したミステリーランチの

デザイン哲学をしっかりとデザインに反映されていて

軽量化と耐久性、安定感のバランスに優れたバックパックとなっています。

それでは細部を見ていきましょう。


SPRC(スペック)/基本情報

レイディックスシリーズは容量別に31L、47L、57Lの3サイズ展開です。

それぞれのモデルにメンズ、ウィメンズがございます。

カラーは各サイズともにBlack/Hunter(ブラック)とWhite/Hunter(ホワイト)の2カラー展開。

ホワイトは汚れが気になる方も多いでしょうが、中性洗剤を使えば汚れはある程度落ちますので

気にせずガシガシ使っていただきたいですね。


RADIX31:重量:1.4kg、容量:29L、3辺サイズ:58cmx30cmx24cm

RADIX47:重量:1.6kg、容量:45L、3辺サイズ:73cmx30cmx29cm

RADIX57:重量:1.7kg、容量:60L、3辺サイズ:81cmx33cmx33cm

各モデルに付けられた数字よりも、実際の容量の数値が異なるのはなぜでしょうか、、(笑)


1kgを切るバックパックが増えてきている中では

レイディックスシリーズは決してUL(ウルトラライト)と呼べない重量です。

これは軽量化を目指しつつも犠牲にできない(したくない)機能やデザインに秘密があります。


素材(マテリアル)


バックパック本体に使われている主な素材は以下の二つです。

・Technical Ultra-PE Birdseye(超高分子量ポリエチレンと210Dナイロンの混織生地) 

・210Dロービックナイロンリップストップ(リサイクル材)

210D(デニール)のロービックナイロンをメインに、トップやボトムには

「Ultra-PE Birdseye」というより耐摩耗性能に優れた素材を配置しています。


素材を切り替えているのは、極力軽量化を図りたいという思惑がありながら

よく擦れる場所や耐久性が欲しい場所には、強い素材を使っています。

バックパックがフィールドで破れたら元も子もないですからね。




ポケット/収納性

レイディックスシリーズは、クライミングというよりも

ハイキングやバックパッキングでの使用を想定しています。

その為外付けポケットの豊富さや、収納性の高さが魅力です。


バックパックのフロントとサイドは大型のポケットとなっていて

薄手のレイヤリングや水筒、グローブなど出し入れの頻度の高いアイテムの収納に最適です。


どちらもドレーンホール(水抜き穴)があるので、濡れたレインウェアを一時的に入れておくのにも最適です。


サイドのポケットは開口部が斜めになっているので、パックを背負った状態でも出し入れがしやすく

私のように肩の関節が固くなければ、背負いながらボトルの収納もできるでしょう(笑)

フロントとサイドのポケットどちらも、ドローコードで絞ることができるので

小物なども落下せずに持ち運びすることができます。


レイディックスの収納/アクセスについて、最も特徴的なのは

フロントサイドに付けられたジッパーを開けてメインの荷室にアクセスできる事でしょう。

このジッパーはフルオープンすることで、上の写真のようにガバッと開くことができるので

荷物の出し入れがとても楽にできます。

テント泊登山の時の、特に撤収時にはこれくらいオープンになった方が

荷物の整理がしやすいんですよね~。


ハーネス/ウエストベルト/フレーム

レイディックスシリーズは、背負い心地や安定感を左右する

ハーネス/ウエストベルト/フレームの素材やシステムは他の

登山用バックパックと同じ仕様を踏襲しています。

ミステリーランチお馴染みの無段階背面調節機能

フューチュラヨークシステムフレームを搭載。

男性用と女性用それぞれ異なるハーネスデザインは、人間工学に基づき

体に吸い付くようにフィットします。

荷重を支えて腰に伝達するメインフレームが内蔵されていて

安定した背負い心地を実現しています。


更なる軽量化を図りたいときには、このフレームを着脱させて使用することも可能です。

肩に荷重を集中させず、腰に荷重を分散させるウエストベルトは

ポケット付きなので、荷重分散だけでなく小物の収納も可能です。

このウエストベルトも着脱可能なデザインとなっていて、更なる軽量化を実現します。


個人的には47L以上の容量であればウエストベルトが欲しいところですが

31Lで日帰りハイクをする際には、外して使いたいと思いますね。


各サイズの使い方

レイディックスシリーズの機能や特徴を簡単にではありますが説明してきました。

軽量ながらハードに使える、レイディックスの魅力は少しでも伝わったでしょうか。

軽く、早く、強くを実現したレイディックスシリーズは

ミステリーランチが導き出した、軽量化の最適解かもしれません。


最後に各容量ごとの使い方の提案をさせていただきます。

31L 日帰りハイクからULパッキングまで

最も容量の小さい31Lモデルは、一般的には日帰りハイクから山小屋泊までの

テント泊山行以外の山行におススメといえるでしょう。


レイディックスシリーズは先に説明した通り、フロントやサイドの大型ポケットがあるので

それらをフル活用し、ギアの軽量化、コンパクト化を図ることで

夏山であればテント泊山行も可能でしょう。


個人的には日帰り山行では更に軽いモデルでもいいと思うのですが

テント泊装備をパッキングした場合は、レイディックスの快適性と軽快さが

大きなメリットとなるでしょう。

47L 夏山縦走から冬山まで

47Lの容量であれば、夏山ではテント泊装備を担いで縦走登山することも可能でしょう。

またカメラや趣味の装備が多い方には、31Lよりも47Lモデルの方が汎用性も高いですよね。


レイディックスシリーズは軽量ながら優れた耐荷重性が魅力なので

何泊もするテント泊登山でも、57Lではなく47Lモデルで軽快に行きたいですね。

トップリッドも外すことができるので、各山行のパッキングサイズによっては

更に軽量化させていく事も可能です。


更に荷物が増える冬山登山でも使いやすいでしょう。

もちろんクライミングザックのほうが対雪の快適性や耐久性には優れていますが

ピッケルループもああるので、軽快な雪山登山をしたい方にもお勧めです。

57L 長期縦走やロングトレイルに挑戦

60L前後のバックパックというのは、本来は一般的なテント泊登山に

適した容量といわれてきました。

しかし最新のシュラフやテントの軽量化もあって、40L台のバックパックでも

テント泊をする方が増えてきました。


57Lモデルは優れた耐荷重性をより実感できるモデルといえるでしょう。

個人的には47Lモデルまでパッキングサイズを抑えて

テント泊登山を軽快に行きたいですが、47Lでパッキングが収まらない方や

長期の縦走、ロングトレイルへのチャレンジなど、荷物が大きくなってしまう登山には

この容量を選ぶしかございません。


OUTING PRODUCTS ELK

創業40年。 山梨は甲府市に位置する総合アウトドアショップです。 登山・トレッキング・クライミング・キャンプ・トレイルランニングを中心にアウトドア商品・情報を発信しています。