丹波山村から飛竜山に登り、三条の湯に宿泊した1日目。
今回は三条の湯から雲取山を目指す、飛竜山/雲取山 後編のスタートです。
前編はこちら👇
日本百名山の1つにも数えられている「雲取山(くもとりやま)」。
山梨百名山というより日本百名山、そして東京都最高峰の山として名高いのは事実でしょう。
東京、山梨だけでなく、山頂は埼玉県にもまたがっているので、3都県またがる山になります。
埼玉側からは三峰山を経由して、東京都側からは鴨沢から七ツ石山を経由して、登られる登山者の多い雲取山。
私が登った丹波山村からのルートを含め主に三つのコース取りができるが、どのルートを選んでも山頂までサクッと登れる距離ではありません。
雲取山は、白岩山、妙法ヶ岳と合わせて「三峯山」と呼ばれることもあり、古くは修験者が登拝を行っていました。
埼玉の秩父側登山口にある三峯神社の奥の院に当たるのが上記の三山であり、修験道が盛んな頃は埼玉県側がメインルートとして使われていたのでしょう。
いつかはこの道も歩いてみたいものです。
さてそれでは登山レポート本編に移りましょう。
最後に登山情報の詳細や立ち寄りスポットをまとめていますので、良ければ最後までご覧ください。
【登山レポ①】
三条の湯から雲取山へ
三条の湯(05:12)-三条ダルミ(08:12)-雲取山避難小屋(08:50)-雲取山(08:54)
三条の湯の温泉と美味しい夕食のおかげで、前日の疲れもすっかり回復した二日目の朝。
5時過ぎの出発の時間には、日の出の時間もとっくに過ぎてしまいました。
2日目の行程は更に長く、登山口に戻るまで20km近く歩かなければいけません。
小屋番さんからは午後に天気が崩れるかもと聞いていたので、早速出発します。
水量の豊富な沢を渡って、ここから本格的な登りが始まります。
いきなり急登のジグザグ~😓
足場も狭い箇所もあり、三条の湯の谷の深さがよく分かります。
角度きついっす!
三条の湯で忘れていた昨日の疲れを、すぐに思い出させてくれました(笑)
足もとがようやく広くなってきたと思えば、ちょうど登山道上の先、山の端から太陽が顔を出してくれました。
山にいれば太陽の恵みがよく分かります。
朝の日光が冷えた体をじんわりと温めてくれ、山の緑も一層鮮やかに輝きだします。
休憩にぴったりのスペースに出ると、展望も開けてきました。
飛竜山もそうですが、距離に対して展望のきく場所が少ないのが少し辛いところ。
せっかくの希少な展望地なので、ここで休憩を取りました。
木々の間から富士山も👏
御坂山地のように目の前にある富士山も雄大で綺麗ですが、遠くの山から富士山を見つけると、その山体の大きさがいかに際立っているかが分かります。
展望地から更に進むと、もともとあったであろう登山道(上図✖印)が使えず、100m標高を上げてから80m標高を落とす迂回路が付けられていました。
急登なので一度崩落した場所は、なかなか復旧できないのでしょう。
これもきつかった、、
三条の湯から三条ダルミという主稜線上の分岐を目指すこの区間は、尾根の南東側をトラバースするように道が付けられているので、いい感じに日の光が入ります。
山頂まではまだ時間がかかりますが、雲取山山頂に着くころまで天気よ、もってくれ!
三条ダルミに到着です!
ダルミもタルと同様に山の鞍部を指す言葉です。
いや~ここまでの登り、ガツンときました!
三条の湯から標高差は約700mほどですが、ふくらはぎにくる急登あり、途中下る区間もありと、サクッと登れる山ではありませんね。
主稜線に出ればあとは雲取山山頂まで一気に行きましょう!
この手ぬぐいの柄を見てピンと来る人もいるのではないでしょうか!?
これは人気マンガ・アニメ「鬼滅の刃」の主人公、竈門炭治郎の出身地がこの雲取山という設定になっているんです。
主人公が着用している着物が、上の写真の手ぬぐいのように市松模様で、ファンの方がこの場所に結んでいったのではないでしょうか。
これくらいはまぁと思う半分、個人的には山に何も残して行って欲しくないですけどね😅
気を取り直して最後の登り!
ここまで近づいてくれば、気分が乗って疲れた足も良く動いてくれます🔥
空が開けてきました、その先へ進むと…
雲取山(2017 m)に到着です!👏
三条の湯から3時間半の行程だったとはいえ、昨日も疲れもあり、標柱に抱き着くくらい、なかなかハードな山でした!
ここから小雲取山、七ツ石山方面の稜線です。
この日もこのルートから登って来る方が数名いらっしゃいました。
山頂には避難小屋があるのですが、先ほどの山梨百名山の標柱はこの小屋の裏にひっそりと置かれています。
もう少し先に、本当(?)の山頂が待っていてくれます。
東京都の立派な標柱、というか石柱が建てられているこの場所が、雲取山の山頂になります。
3都県のパワーバランスが、標柱一つとっても分かる気がします😂
私は山梨百名山ハンターなんで、この標柱とは記念撮影はしません!(笑)
雲取山山頂から昨日登った飛竜山も良く見えました。
この奥秩父山塊は飛竜山の先にも甲武信岳や金峰山へとまだまだ続く長大な山塊です。
奥秩父主脈全山縦走も、チャレンジングですがいつかはやってみたいと思います!
冒頭で説明した三峯神社への標柱もあります。
10kmもあるんですね~、埼玉側からも遠い!
雲取山はやはり奥深いです。
天気が持ってくれたので山頂でゆっくりしたかったですが、今日の行程の中でここからの下山のほうが長いんです。
気合入れて帰りましょう!🔥
山頂から三条の湯までは2時間ほどで下りて来れましたが、、
三条の湯からサオラ峠までは、約5kmあるダラダラとした登り基調の登山道が始まります。
何度も沢を渡り尾根を越えるトラバース道になります。
ここでダラダラ歩いていたら結構時間を食うので、疲れていましたが早歩きで乗り切りました!
あの尾根を越えれば…と思って回り込んでも
とにかく続くトラバース道。それがまた登り基調なのがつらいんですよね~😇
お、標柱が見えてきたということは…
サオラ峠に到着です!
三条の湯から2時間の行程でしたが、もっと長く感じましたね~きつかった!
昨日の朝以来のサオラ峠ですが、濃密な2日間だったので久しぶりに帰って来た感覚でした。
丹波山村が見えてきました!
もうこの頃にはお風呂とご飯の事しか頭にありません(笑)
ゲートを越えて登山口に戻ってきました!
ここから車を停めた「道の駅たばやま」まで戻りました。
雲取山、そして飛竜山は、標高では計れない山の奥深さがありました。
山の奥へ奥へ、進んで登って立つ山頂の清々しさがやはり好きだなと感じました。
好きとはいえ何度も訪たいというよりは、年一でいいかな(笑)
今回のルートでは無くそれぞれ単独で登っても、丸一日ずつかかるロングコースとなります。
雲取山付近も山小屋がありますので、一泊して臨まれるとより余裕を持って楽しむことができるでしょう。
温泉好きの方なら、やはりおすすめは三条の湯ではないでしょうか。
飛竜山 雲取山 立ち寄りスポット
道の駅たばやまでは、「丹波山温泉 のめこい湯」という日帰り温泉施設がありますが、下山した木曜日が定休日でした、、
そこで温泉ではなくご飯目的に切り替えて、立ち寄ったのがこちらです。
TABA CAFE
登山口から道の駅へ向かう間にあった古民家カフェ「TABA CAFE」
下山後お風呂に入ってない私が扉を開けるのには躊躇するお洒落なカフェ!
登山口の丹波山村は山奥といえども、青梅街道山間部で数少ない人里になるので、こういった食事できるカフェや立ち寄りスポットがちらほらあります。
私はラグーというパスタランチセットを注文。
地元丹波山村産の野菜などを使った体に優しいプレートで、見た目以上にボリュームも◎
渋い山に登った帰りとは思えない、リラックスできる空間のカフェです。
今度はお風呂上りに寄りたいですね(笑)
飛竜山 雲取山 登山まとめ
【今回の山行記録】
山行時間:1日目 7時間19分、2日目 9時間43分
距離:32.5 km(2日間合計)
登り:3,241 m 下り:3,251 m
【標準コースタイム(目安) 19時間55分】
1日目 8時間30分
道の駅たばやまー3:10ーサオラ峠ー2:10ー前飛竜ー0:50ー飛龍山ー0:40ー北天のタル-1:40ー三条の湯
2日目 11時間25分
三条の湯ー2:40ー三条ダルミー0:40ー雲取山ー0:35ー三条ダルミー2:05ー三条の湯ー3:00ーサオラ峠ー2:25ー道の駅たばやま
【アクセス(道の駅たばやま)】
車
・中央自動車道
八王子ICから90分 / 上野原ICから60分 / 勝沼ICから60分 / 大月ICから70分
・圏央道
青梅I.Cから60分
公共交通機関
JR奥多摩駅から西東京バスの丹波行きバスに乗り「丹波山温泉」で下車。
平日は3往復、土日祝日は6往復する便だけになります。
また山梨側からの公共交通機関を使ってのアクセスはできません。
【アドバイス】
登山レポ本編にあるように、雲取山、飛竜山ともにロングルートとなる。
2日間でどちらの山も行く場合は、鴨沢ルートで雲取山荘で泊まるのが効率の良いルート取りとなる。
今回私が選んだルートで行く場合は、トイレは三条の小屋まで無く、水の補給も飛竜山を越えて三条の湯へ下りるルート上まで補給できない。
しっかりと水分や補給食を持っていき、万全の準備で臨みたい。
一日目の行程でコースタイム8時間以上、二日目に関しては11時間以上となるので、早出早着を心掛ける必要がある。
三条の湯では秋の紅葉も見事だが、長い行動時間に不安を感じる方は、日が長く暑すぎない4~6月がベストシーズンかもしれない。
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活用方法はジオグラフィカなどで活用していただけます。
続いての山行記録はこちら👇
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