今年は6月24日から北岳の登山口である広河原への登山バスの運行が始まり、今シーズンも無事に開山となった南アルプス北部エリア。
やはり地元山梨県の山でありますし、山小屋の人や地元の人たちとも繋がりが深く、毎シーズン足繁く通っているので、エルクから今年も南アルプスの情報をしっかりと発信していきますよ~!
気になる山小屋の状況や、登山道についてなど、今シーズンも大きなトピックスがありますので、山される方は必ずチェックしていただきたいと思います。
ここでいう南アルプスの北部エリアというのは、代表的な山でいえば、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山など、山梨県側の山域をさします。
今回のブログではその中の北岳の登山情報を中心に、白峰三山の小屋情報などをまとめましたので、山行計画に役立てていただければ幸いです。
※この記事は2022年6月26日現在の情報です。
北岳 白峰三山エリア
日本第二位の高峰「北岳 3193m」、北岳に連なる日本第三位の高峰「間ノ岳 3190m」、そして「農鳥岳 3026m」を合わせた山を総称して白峰三山と呼びます。
それぞれの山はその一座だけでも迫力ある山容と、高山植物のお花畑をもち、とても人気の高い山域といえるでしょう。
エルクスタッフ綾井も、北岳肩の小屋で勤めていた経験もあり、何十回も登らせていただいている大好きな山です。
登山口へのアクセス
登山口の広河原へはマイカー規制のため、自家用車で乗り入れができません。
広河原までのバスや乗合タクシーの運行が6月24日(金)から始まり、そちらをご利用していただきます。
ハイシーズンの土曜日の朝は、タクシー乗り場、バス乗り場ともに長蛇の列で、バスは座れない可能性もありますので、駐車場で前泊される方も多いですね。
市営芦安駐車場にて車をとめて、路線バスもしくは乗合タクシーを利用。
【公共交通機関でお越しの方は】
甲府駅もしくは竜王駅から「広河原行き」の路線バスを利用。
↓路線バスの運賃や時刻表などについてはこちらをご覧ください↓
北岳登山コース
2022年の注意すべきポイントとして、昨年まで通ることができたルートの通行止めがあります。
登山口でも注意書きがありますが、必ずご確認をお願い致します。
参考地図はこちら(南アルプスNET)
・大樺沢ルートが通行禁止に
2022年は大樺沢下部仮設橋の設置は行いため、大樺沢ルートを通行することができません。
近年の台風などの風水害により大樺沢の地形変化が進んだため、仮設橋の設置が困難であり、仮設橋の流出の懸念もあるため、登山者の安全が確保できないことが主な理由となります。
そのため広河原から北岳へ登るルートは、白根御池小屋経由の草すべりルートのみとなります。
キタダケソウを見る方や、間ノ岳まで縦走される方の多くは、大樺沢の左俣コースを利用される方も多かったと思います。残念ですが仕方ありませんね。
草すべりコース
広河原-白根御池小屋-草すべり-小太郎尾根-北岳肩の小屋-北岳山頂
2022年の唯一のルートなるの草すべりコースになります。
小太郎尾根分岐手前までは樹林帯の中の尾根道コースとなり、危険個所はほとんどありません。
山頂までは登山口を除く2つの山小屋を経由するので、最も安心感のあるコースです。
山小屋情報
広河原山荘・白根御池小屋
広河原山荘は今年から新しく広河原バス停横に建設され、全く新しい経営体制になり生まれ変わりました。
広々とした食堂やオリジナルグッズも売っている売店など、登山前/下山後に寄って楽しいスポットとしてパワーアップしましたね~。
ぜひ広河原にお越しの際はお立ち寄りください!
広河原山荘、白根御池小屋の宿泊・テント泊は、インターネットを活用した予約システムを導入しております。
昨年と同様に南アルプス山岳観光予約システム 南ぷすリザーブ からご予約いただけます。
TEL:080-6775‐7012
北岳山荘
今シーズン注意すべきポイントとして、山荘内部の改修工事も実施されるため、北岳山荘での宿泊ができない事です。
白根三山を縦走される方には特に人気の山小屋になりますが、広河原から入山される場合は、今年は「北岳肩の小屋」に宿泊されることをお勧めします。
ちなみに施設外の公衆トイレは利用可能です。
テント場の利用については可能になりますので、広河原山荘/白根御池小屋と同じく 南ぷすリザーブ からご予約いただけます。
今年もテント泊でも予約が必要となりますので、予約をしてから行かれるようにお願いします。
また改修工事が終わった後の北岳山荘も楽しみですね~!
北岳肩の小屋
-最も山頂に近い標高約3000mの稜線上に位置する絶景の山小屋
北岳肩の小屋は、昨年から小屋の半分にあたる部分を改修して、今年は更にもう半分を改修することとなりました。
早速開山初日にできたばかりの新小屋の方を見てきましたが、とてもきれいで今までの肩の小屋とは印象が全然違いますよ~。
どの小屋も同じですがコロナ禍となって定員の削減、そして設備や換気の必要性に迫られたからでしょうか、大きな改革となったのが北岳肩の小屋。
木の薫りが心地よい清潔で綺麗な新小屋は、一人当たりの就寝スペースもしっかりと割り当てられていて、とても快適に過ごせそうです。
料理も新たな新名物となりそうな「肩の小屋の肩ロース」が夕食で振舞われるそうです。
お土産品や就寝スペース、そして新たな料理と、今季からの肩の小屋は更に気合が入ってますね!
今季は北岳山荘で宿泊ができない分、すでに多くの予約が入っているそうです。
まだ半分の改装工事中のため、定員も少ない状態ですので、必ず事前の予約をして行くようにお願いします。
肩の小屋ではテント泊の予約は不要となっていますが、混雑状況によっては規制が入るかもしれません。
海の日の連休など、ハイシーズンにテント泊で訪れる方は、早出早着を心掛けたほうがいいでしょう。
予約は電話になりますが、予約状況などもこちらのホームページで確認できます!👇
農鳥小屋
ー間ノ岳と西農鳥岳の鞍部にある稜線上の山小屋
白根三山縦走には欠かせない農鳥小屋は、「農鳥おやじ」という愛称で親しまれる小屋のご主人深沢さんがいる山小屋です。
ご主人に注目が集まりがちですが、農鳥岳と間ノ岳に挟まれた立地で、なかなかここのロケーションは格別です。
こちらは今季も7月1日から9月30日までの営業となります。
宿泊の予約は電話で、テント泊は当日受付で大丈夫です。
TEL 090-7826-5663 , 090-3342-5700
ちなみにTEL番はふたつありますが、昨年は一つ目の電話番号の方が繋がりやすかったですよ。
大門沢小屋
ー早川町奈良田から農鳥岳へ至る大門沢登山道にある山小屋。
農鳥岳への登山口である奈良田から最も近くに位置するのが大門沢小屋になります。
白根三山を縦走する場合このルートを使われる方が多く、稜線上の農鳥小屋か大門沢小屋を利用するのが現実的です。
営業期間は農鳥小屋と同じく7月1日からで、小屋閉めは10月中旬を予定しているとのこと。
予約方法は電話にて受け付けています。
TEL 090-7635-4244
大門沢小屋も若い主人に変わって、食事メニューが変わったりSNSなどで情報発信をしてくれている貴重な小屋です。(このエリアでSNSをしているのは肩の小屋と大門沢小屋だけなんです)
大門沢小屋のホームページでは食事メニューやお土産の紹介、登山道の案内なども載っていますので、ぜひチェックしてみてください!
北岳/白根三山エリアの小屋の情報は以上になります。
引き続きインナーシーツ持参をお願いしている小屋も多いので、感染症対策などで必要な用品などについては、予約の際にしっかりお問合せをしてくださいね。
北岳、白峰三山を歩けば、稜線からのダイナミックな景色、可憐に咲く高山植物たち、運が良ければライチョウにも出会うことができます。
そんな北岳の魅力に引き寄せられるように、今年の開山日も知り合いの南アルプス愛好家の方とばったり会ったりという事が、一人や二人では済まなかったくらいです(笑)
もちろん地元びいきの部分もあるかと思いますが、この魅力を多くの方に知っていただきたく、簡単に今年の情報をまとめさせていただきました。
もちろん南アルプス北部は北岳だけでなく、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山など素晴らしい山がいくつも連なった山域となります。
それらの山域も、改めてご紹介したいと思いますので、そちらもご期待くださいませ。
それでは今シーズンも多くの方と南アルプスでお会いできるのを楽しみにしています!
最後までご覧いただきありがとうございました!
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