こんにちは!こんばんは!
エルクの松崎です。
富士山にもようやくしっかりと雪が付き、甲府も冷え込む日が増えてきましたね。
冬は大好きですが、久しぶりに暖かい伊豆でクライミングがしたい!ということで「ROCK&SNOW 102」で発表されたばかりのマルチピッチクライミングルートに行ってきました!
アプローチはしっかり整備されていて、過去になんどか登ったことがある南壁を通り過ぎてからも迷うことなくルートの基部にたどり着けました。
今回登る「マッドマックス」の取付には赤と青のロープが張られています。
■1ピッチ目 5.9
ルートの中間部に立木があり、その右側を登っていきます。
傾斜はゆるいものの、まだ欠けそうなホールドがあったり苔っぽかったりとルートを掃除した開拓者の苦労が伺えます。
30mと登りごたえがあり、途中傾斜が強くなるところがあったりと朝一では少しドキドキする部分も…
ビレイ点もしっかり整備されており、すでに眺めも最高です。
今回は一度だけ立ち木でビレイ点を構築した以外は全てボルトで整備されていました。
■2ピッチ目 5.9
1ピッチ目と同じくグレードは5.9ですがホールドが外傾していたり、ルートファインディングで少し悩む部分があったりと登りごたえがあります。
中間支点はしっかり整備されていますが、間隔が遠い部分もあるのでリードは慎重に。
程よいボルト間隔は、クライマー自身が登るラインを少し考える余地が残されていてとても楽しいです。
■3ピッチ目 歩き&懸垂下降
これまで登った城山のマルチピッチでは、すっきりとした壁をひたすら登っていくルートが多く、途中で歩いたり懸垂下降が出てくるのは新鮮。
山のバリエーションルートを登っているような感覚にもなれますね。
■4ピッチ目 5.6
懸垂下降の後は岩壁沿いに少し歩くとボルトが1本打たれている岩が出てきます。
ここは短いピッチで、岩を10m程登ったあとはブッシュの中を登り最後に少しだけ岩を登ると5ピッチ目のビレイ点に着きます。
■5ピッチ目 5.10a
ここからの2ピッチは5.10a、5.10bとなり壁の傾斜も強くなります。
壁の雰囲気もここから変わり、いよいよ本ルートの核心へ。
出だしは左に大きくトラバースし、1ピン目にクリップしたところあたりからは直上していきます。
ところどころ傾斜がぐっと強くなり、足の置き場など考えさせられます。
■6ピッチ目 5.10b
最終ピッチにして本ルートの核心ピッチ。
高度感満載のピッチで、出だしのムーブ、その後のフェースと非常に楽しいピッチでした。
35mと長く、最終ピッチということもあり登り切った後の達成感は最高です。
■下降
マッドマックスの最終ピッチの終了点には懸垂下降用の支点も作ってありましたが、今回は60mのシングルロープで登ったため35mの懸垂下降はできません。
ということで隣のブレードランナーというルートの終了点から4回の下降でほぼぴったり取付まで戻ることができました。
■ウェア&装備
①オンヨネ/ブレステックメリノPP ロングスリーブ(厚手)
ウール×ポリプロピレン×ポリエステルの絶妙なバランスで、ドライ感、保温性、速乾性のバランスが非常に良くストレッチ性も高いためクライミングにも最適です。
②patagonia/R1エア・フルジップ・フーディ
雪山登山、山スキー、クライミングにとシーンを選ばずに活躍中のアイテム。
冬山のミドルレイヤーとしては化繊中綿のジャケットを着用することも多いですが、R1エアの汗抜け、ストレッチ性、耐久性は寒い季節のクライミングでは非常に使いやすい一着です。
③patagonia/フーディニ・ジャケット
胸ポケットにコンパクトに収納可能で、カラビナでハーネスにぶら下げておける超軽量ジャケット。ザックを背負わないマルチピッチではこのジャケットと500mlのボトルを腰にぶら下げて登ることが多いです。
風が吹いていたり、ビレイ中少し寒い時にさっと羽織れば風を遮断してくれて快適です。
①Black Diamond/テクニシャン(ハーネス)
調整可能なレッグループ、アイスクリッパー用のスリーブを備えたオールシーズン使えるハーネス。ギアラックが5個と多く、マルチピッチでもギアが整理できて快適です。
②チョークバッグ&チョーク
外のクライミングではホールドが濡れていたり苔が生えていたりといったことも珍しくないため、どんなルートでもチョークは必須。
小物用ポケットが付いているモデルであれば、ヘッドライトやテーピング等が収納できるのでマルチピッチには特におすすめです!
③SCARPA/マエストロミッド(実寸25.5cm/EU41)
フェース、スラブ、クラックと様々なクライミングに対応なモデル。
クラックやマルチピッチ向けのシューズの中では柔らかい作りのため、外でも登りたい初心者の方にも履きやすい一足。
④クイックドロー
今回はボルト主体のルートのためアルパインクイックドローと合わせて10本持ちました。
⑤スリング各種
ビレイ点のクアッドアンカー用としてケブラーコードで自作した180cmスリングと120cmスリングを持参。
⑥PETZL/マイクロトラクション
荷上げやパートナーの引き上げなど、いざという時に活躍してくれる頼もしいアイテム。
⑦PETZL/グリグリ
ブレーキアシスト機能付きビレイデバイス。
少し重いですがマルチピッチでも活躍する場面は意外に多いです。
⑧PETZL/アタッシュ
ビレイ点のマスターポイント等に使用。
赤いインジケータによりロックされているかどうかが一目でわかります。
⑨ビレイデバイス&グローブ
グリグリでの懸垂下降はシステムが少し複雑になるため下降用に持参。
⑩500mlボトル&patagonia/フーディニジャケット
ハーネスにぶら下げておけばすぐに水分補給や防寒ができます。
短いマルチピッチであれば、ザックを背負わずこれをハーネスの後ろにぶら下げて登ることが多いです。
■まとめ
今回は、冬でも暖かくクライミングができる城山でのクライミングについて紹介させていただきました!
城山らしい展望の良さ、すっきりした岩のクライミング、新ルートならではのワイルドさ、などなど非常に楽しいルートでした。
クライミングの技術に加えて、ロープワーク等の習得も不可欠なマルチピッチクライミングですが、習得すれば山の世界はぐっと広がります。
エルクでは初心者向けのクライミング講習会等開催しておりますので少しでも気になる方や興味のある方はぜひお気軽にお問合せください。
皆様のご参加お待ちしております!
クライミングはスポーツとしても楽しく、日頃の運動としてもおすすめですよ~
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