【2018/9/18 乗鞍岳】復活した古の登山道を行く

地元有志によって長年の整備によって開かれた、平湯温泉から硫黄岳を経て乗鞍スカイラインに合流する「平湯新道」を、スタッフ綾井&深澤で登ってまいりました。

昨年の夏にボランティアやアウトドアメーカー&メディアの協力・協賛、さらにクラウドファンディングを用いての整備によって、完成を迎えたばかりの登山道です。

当日は久しぶりの晴れ予報ということで一緒にどこかへ行こう!ということになり思いついたのが乗鞍岳の新登山道でした。


スタートは安房トンネル平湯料金所脇の駐車場。さっそく朝日が当たるのを待つ笠ヶ岳の姿を見ることができました。今日は見通しもよくすっきりとした秋晴れになりそう!

駐車場から道路のわきを歩いてすぐに平湯温泉スキー場があります。ここからスキー場の上までまずは歩いて行きます。

このゲートからスキー場内へ。

50Lのザックがパンパンの深澤氏。今回は余計な荷物をかついでトレーニングも兼ねているそう。

スキー場は羊が放牧されているみたい。登山道上に大量のう〇ちを置いてお迎えをしてくれます。

スキー場なので基本的には展望が開けています。振り返れば笠ヶ岳、まだ未踏のその峰に心が引かれます。

スキー場内で東の山並みに日の出が出てきました。

駐車場から約一時間で、スキー場の一番上に出ることができました。下の駐車場は標高1300m、ここですでに標高1800mを越えています。スキー場の斜面は登りやすく楽に標高を稼げました。

ここからが本格的な登山道の始まりです!樹林帯に入りますが、天気が良いので早く森林限界を越えたい!

道は分かりやすく急な斜面にはトラロープや木の階段が設置していました。

この木段には協賛してボランティアに参加した人や団体の名前が彫られていました。この人たちによってつくられた登山道、感謝を忘れずに登っていきます。

こちらは少し道から外れたところにある白猿ヶ池。朝もやたつ小さな池に光が差し込み、神秘的な雰囲気を醸し出します。

途中何度か倒木を乗り越える場面がありました。先日の強い台風の影響かもしれません。

樹林帯の途中に北側に開けた場所がありました。焼岳に穂高連峰、奥には槍ヶ岳も見る事ができます。秋晴れでとてもクリアに見る事ができて大興奮!

北アルプスの雄、奥穂高岳。去年に深澤さんと一緒に行った前穂高も見えています。というか独身の綾井&深澤ペアの男くさい登山ばかりではないか…火曜日休みの山ガールさんがいましたらご連絡ください。

さて気を取り直して途中で小休憩。すると彼には似つかわしくないキャンプチェアに座る深澤氏。そんなものは普段の山行ではまず持って行かないが、今日は彼にとってトレーニングも兼ねている。石や余計な水を持ってあがるよりは確かに実用的。

山梨流の甘い赤飯おにぎりをほおばりながらのしたり顔。

標高の高くない樹林帯エリアも秋の様相に。撮り忘れましたがきのこもたくさん生えていましたよ。

そして乗鞍岳本峰方向に大きく開けた場所に出ます。乗鞍岳の剣ヶ峰から尾根が北側の今立っている位置まで長く伸びています。南北に長い乗鞍岳は単独峰というよりも、乗鞍連峰といったほうがしっくりきますね。

ここに乗鞍権現社があります。平湯温泉では昔から乗鞍新登山道中腹にあるこの権現社にお参りをする伝統があるそうです。まさに復活した古の登山道、地元の人たちと山との深い繋がりを感じました。

ここから少し標高を下げて硫黄岳方面に方向を変えます。ここまでくればところどころ紅葉しているところがありました。

振り返り金山岩、スキー場上部からあそこまでを金山尾根とよびます。あの山の下に乗鞍権現社ですね。

登山口である平湯スキー場もはっきり見えます。

樹林帯を抜けてハイマツ帯になるとまた360度の大展望。左奥には最高峰の剣ヶ峰が頭をのぞかせます。

いろいろ見えると景色に目が奪われつい足が止まってしまいます。穂高の様子はどうだろうと振り返れば…

なんかすごい双眼鏡を持つ深澤氏。

トレーニングを楽しくするアイテムPart2の双眼鏡。彼曰くでかくて重いのがやはりトレーニング向けの双眼鏡!倍率は8×40とかなりハイスペック。よく持ってきたなというより、よくこんなものもってるな。

でもすげー楽しいこれ!ハイスペック双眼鏡でしばらく二人でワーワーキャーキャー。そりゃあこんなむさくるしい男の戯れになかなか山ガールは寄ってこない。

展望ばっちしで人がほとんどいない静かな尾根もあとわずか。ここを詰めれば

乗鞍スカイラインに合流です!

すると素敵なチャリダーさんに遭遇!この山行で初めて他人と会いましたが、まさか自転車乗りの方だとは!
話を聞けばこんな高い場所までも足を下ろさず漕ぎ続け登ることができるらしいです。すごい!また毎年この乗鞍スカイラインで行われるヒルクライムレースにも参加されるとのこと。
ここは40キロ制限、私たちハイカーももちろん守ります。自転車でここまでくるのも大変だけど楽しいだろうな〜。
道路に出る前の登っているときには四ツ岳に隠れて見えなかった烏帽子岳。尖ってかっちょいい。
大黒岳や富士見岳などの山々を超えて目指すは乗鞍の最高峰剣ヶ峰。このエリアでは一般的な登山口である畳平からの登山者や観光客が、平日なのに沢山いらっしゃいました。
さてこの登山のフィナーレに向かって剣ヶ峰へ最後の登り!
どうせ畳平のバス停に戻るのだから荷物をデポして登ればいいのに、深澤さんは担いで登ります。ここまできたならそうこなくっちゃね!
軽装備の綾井は、重荷でグヘグヘと苦しむ深澤さんを置いて猛ダッシュ。
こちらは頂上直下の権現池。乗鞍は火山湖が沢山ありますね。
到着でーす!!初登頂でした。お昼頃からガスが湧いてきたけど終始天気の良い登山でした、お日様に感謝。
深澤さんを待ちます。ここ最近では晴れるのが久しぶりだったおかげか、多くの登山者が最後の登りを頑張っていました。
深澤さんと頂上で合流して記念撮影。双眼鏡ポーズも見事に逆光で分かりにくい。
頂上にある乗鞍本宮で無事に登ってこれたことに感謝のお参りをします。
下山は畳平のバスターミナルからバスで登山口の平湯温泉へ戻りました。バスで戻れるのも、この登山道の魅力の一つでしょう。

乗鞍岳はバスで簡単にアクセスできるからこそ、後回しになって登る事はなかったです。しかし昨年に完成した平湯新道、尾根に引かれた美しいスカイラインに惹かれこの日に登頂することができました。この道の整備に関わった方にあらためて感謝です!

さてアルプスなどの高山ではもうすっかり秋ですね。この時期はとても清々しく、紅葉も美しく山々を染めます。防寒対策はしっかりと準備してこれからの秋山シーズンを楽しみましょう!

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