【北岳 白峰三山編】今年もトピックスが目白押し!2023年の南アルプス登山・山小屋情報をまとめました【祝開山】

間もなく北岳開山という事で、テンションが上がりまくっている綾井です!


今年は6月23日から、北岳の登山口である広河原への登山バス&タクシーの運行開始となります。

運行開始によって、北岳や甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳などの南アルプス北部のシーズンが本格的に始まります。

やはり地元山梨県の山でありますし、山小屋の人や地元の人たちとも繋がりが深く、毎シーズン足繁く通っているので、エルクから今年も南アルプスの情報をしっかりと発信していきますよ~!

という訳で、今年も北岳/白峰三山を中心に、今季の登山・山小屋情報をまとめました。

気になる山小屋の状況や、登山道についてなど、今シーズンも大きなトピックスがありますので、入山される方は要チェックです

ここでいう南アルプスの北部エリアというのは、代表的な山でいえば、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山など、山梨県側の山域をさします。

今回のブログではその中の北岳の登山情報を中心に、白峰三山の小屋情報などをまとめましたので、山行計画に役立てていただければ幸いです。

※この記事は2023年6月17日現在の情報です。

23日に北岳へ訪れる予定ですので、花の最新情報なども更新する予定です。


北岳 白峰三山エリア

日本第二位の高峰「北岳 3193m」、北岳に連なる日本第三位の高峰「間ノ岳 3190m」、そして「農鳥岳 3026m」を合わせた山を総称して白峰三山と呼びます。

それぞれの山はその一座だけでも迫力ある山容と、高山植物のお花畑をもち、とても人気の高い山域といえるでしょう。


綾井も北岳肩の小屋で勤めていた経験もあり、何十回も登らせていただいている大好きな山です。


登山口へのアクセス

登山口の広河原へはマイカー規制のため、自家用車で乗り入れができません。

広河原までのバスや乗合タクシーの運行が6月23日(金)から始まり、そちらをご利用していただきます。


ハイシーズンの土曜日の朝は、タクシー乗り場、バス乗り場ともに長蛇の列で、バスは座れない可能性もありますので、駐車場で前泊される方も多いですね。



【車でお越しの方は】

市営芦安駐車場にて車をとめて、路線バスもしくは乗合タクシーを利用。

第二駐車場がタクシー乗り場、バス乗り場に近くお勧めです。

【公共交通機関でお越しの方は】

甲府駅もしくは竜王駅から「広河原行き」の路線バスを利用。


↓路線バス、タクシーの運賃や時刻表などについてはこちらをご覧ください↓


北岳登山コース

2023年も昨年と同様に通ることができないルートがあります。

登山口でも注意書きがありますが、必ずご確認をお願い致します。

地図画像 南アルプスNETより引用


大樺沢ルートが通行禁止に

2023年も大樺沢下部仮設橋の設置は行わないとの発表がありました。

それに伴い、大樺沢ルートの通行禁止及び二俣仮設トイレは白根御池小屋に移転となります。


近年の台風などの風水害により大樺沢の地形変化が進んだため、仮設橋の設置が困難であり、仮設橋の流出の懸念もあるため、登山者の安全が確保できないことが主な理由となります。

そのため広河原から北岳へ登るルートは、白根御池小屋経由の草すべりルート、白根御池小屋から大樺沢二俣を経て登る大樺沢左俣ルートのみとなります。


草すべりコース

広河原-白根御池小屋-草すべり-小太郎尾根-北岳肩の小屋-北岳山頂


2023年も多くの方が利用するであろう草すべりコース。

小太郎尾根分岐手前までは樹林帯の中の尾根道コースとなり、危険個所はほとんどありません。

山頂までは登山口を除く2つの山小屋を経由するので、最も安心感のあるコースです。


草すべりという名前は、白根御池小屋からの急登を指し、尾根へ上がるまでハードな登りとなります。

そんな登山道も両脇には高山植物が咲き揃い、稜線に上がれば仙丈ケ岳や甲斐駒ヶ岳の迫力ある山容を見ることができます。



大樺沢左俣コース

広河原-白根御池小屋-大樺沢二俣-八本歯のコル-北岳山頂


大樺沢二俣より下部が通行止めとなっている為、白根御池小屋からトラバース道を通り大樺沢二俣へ行く必要があります。
※二俣から八本歯のコル間は通行可能

山頂へは遠回りとなってしまうので、北岳山荘に直接行きたい方以外はあまりお勧めしません。


とはいえ北岳の大岩壁、北岳バットレスを間近で見ながら登ることができる、迫力ある景色が魅力のルートとなります。


大樺沢二俣から八本歯のコルへ登る大樺沢左俣コースは、例年残雪が夏まで残ります。今年は雪が少ないものの、7月までアイゼン、ピッケルが必要なルートです。

残雪状況について詳しくは、北岳山荘にお問い合わせください。

※二俣からC沢くらいまでは夏道、二俣とはしご取り付きの半分くらいまでは雪上でした(6月18日)



山小屋情報

広河原山荘

広河原山荘は昨年から新しく広河原バス停横に建設され、全く新しい経営体制になり生まれ変わりました。

広々とした食堂やオリジナルグッズも売っている売店など、登山前/下山後に寄って楽しいスポットとしてパワーアップしましたね~。

登る前に忘れ物があった際や、帰りのバスを待ってるときなど、宿泊だけでなくとも立ち寄っていただければと思います。


広河原山荘はインターネットを活用した予約システムを導入しております。

昨年と同様に南アルプス山岳観光予約システム 南ぷすリザーブ からご予約いただけます。


予約

南アルプス山岳観光予約システム(通称:南ぷすリザーブ)

URL https://www.minamialps-yoyaku.jp/

TEL : 080-6775-7012

株式会社 南アルプスゲートウェイ (電話受付:9:00~15:00)


連絡先 問い合わせ

【期間中】 TEL:090-2677-0828 (広河原山荘直通)


白根御池小屋

広河原から2時間20分ほどの、ちょうど一息入れたくなる場所にある白根御池小屋。

朝一番のバスに乗ることができない方や、体力に自信のない方は白根御池小屋を山行計画に組み込むのがおすすめです。


予約

南アルプス山岳観光予約システム(通称:南ぷすリザーブ)

URL https://www.minamialps-yoyaku.jp/

TEL : 080-6775-7012  株式会社 南アルプスゲートウェイ (電話受付:9:00~15:00)


連絡先 問い合わせ

【期間中】 TEL:090-3201-7683 (小屋直通)



北岳山荘

昨シーズンは山荘内部の改修工事も実施のために、宿泊できなかった北岳山荘。

今年は改修が終わり、宿泊と食事提供が再開となります。


北岳と中白峰の鞍部、標高2,900メートルにある山小屋で、白根三山の縦走や間ノ岳と組み合わせるのには便利な場所となります。

宿泊、テント場利用どちらも、広河原山荘/白根御池小屋と同じく、南ぷすリザーブ からご予約いただけます。

今年もテント泊でも予約が必要となりますので、予約をしてから行かれるようにお願いします。


予約

南アルプス山岳観光予約システム(通称:南ぷすリザーブ)

URL https://www.minamialps-yoyaku.jp/

TEL : 080-6775-7012

株式会社 南アルプスゲートウェイ (電話受付:9:00~15:00)


連絡先 問い合わせ

【期間中・北岳山荘直通】 TEL : 090-4529-4947 [衛星電話]



北岳肩の小屋

-最も山頂に近い標高約3000mの稜線上に位置する絶景の山小屋


北岳肩の小屋も昨年に小屋の改修が完了し、今季から昨年よりも収容人数が増えました。

とてもきれいになっているので、今までの肩の小屋とは印象が全然違いますよ~。

料理も新名物の「肩の小屋の肩ロース」が夕食で振舞われます。


肩の小屋ではテント泊の予約は不要となっていますが、混雑状況によっては規制が入るかもしれません。

海の日の連休など、ハイシーズンにテント泊で訪れる方は、早出早着を心掛けたほうがいいでしょう。


連絡先 問い合わせ

【期間中・北岳肩の小屋直通】 TEL : 090-4606-0068

農鳥小屋

ー間ノ岳と西農鳥岳の鞍部にある稜線上の山小屋


白根三山縦走には欠かせない農鳥小屋は、「農鳥おやじ」という愛称で親しまれる小屋のご主人深沢タダシさんがいる山小屋ですが、今季は深澤さんが山に上がらないことが決まりました。

そのため2023年は避難小屋としての営業となり、管理は大門沢小屋の深沢勇樹さんが行う事となりました。


水場、トイレの利用はできますが、無人の日もあり、売店営業もございません。

食事提供はありませんが、利用料金もあり小屋泊の利用時は一度大門沢小屋に連絡をして、大門沢小屋のホームページにて混雑予想カレンダーを公開しています。


詳しくは大門沢小屋ホームページにございますので、下記リンクをご確認くださいませ。

https://www.daimonzawa.com/news/35.html


連絡先 問い合わせ(2023年)

TEL : 090-7635-4244 (大門沢小屋)


開設予定期間(2023年)

未定~9月30日



大門沢小屋

ー早川町奈良田から農鳥岳へ至る大門沢登山道にある山小屋。


農鳥岳への登山口である奈良田から最も近くに位置するのが大門沢小屋になります。

白根三山を縦走する場合このルートを使われる方が多く、稜線上の農鳥小屋か大門沢小屋を利用するのが現実的です。


大門沢小屋も若い主人に変わって、食事メニューが変わったりSNSなどで情報発信をしてくれている貴重な小屋です。(このエリアでSNSをしているのは肩の小屋と大門沢小屋だけなんです)


大門沢小屋のホームページでは食事メニューやお土産の紹介、登山道の案内なども載っていますので、ぜひチェックしてみてください!


営業期間は7月1日からで、小屋閉めは10月中旬を予定しているとのこと。

予約方法は電話にて受け付けています。


連絡先 問い合わせ

【山小屋・7:00~18:00】

TEL : 090-7635-4244

FAX : 0556-48-2648




北岳/白根三山エリアの小屋の情報は以上になります。

引き続きインナーシーツ持参をお願いしている小屋も多いので、感染症対策などで必要な用品などについては、予約の際にしっかりお問合せをしてくださいね。


北岳、白峰三山を歩けば、稜線からのダイナミックな景色、可憐に咲く高山植物たち、運が良ければライチョウにも出会うことができます。

もちろん地元びいきの部分もあるかと思いますが、この魅力を多くの方に知っていただきたく、簡単に今年の情報をまとめさせていただきました。


南アルプス北部は北岳だけでなく、甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山など素晴らしい山がいくつも連なった山域となります。

それらの山域も、改めてご紹介したいと思いますので、そちらもご期待くださいませ。

それでは今シーズンも多くの方と南アルプスでお会いできるのを楽しみにしています!

最後までご覧いただきありがとうございました!

OUTING PRODUCTS ELK

創業40年。 山梨は甲府市に位置する総合アウトドアショップです。 登山・トレッキング・クライミング・キャンプ・トレイルランニングを中心にアウトドア商品・情報を発信しています。