こんにちは!山梨百名山チャレンジ担当の綾井です。
今回の山行でようやく、、というかまだまだこれからの10座目となりました!
決して安易な気持ちで始めたわけではありませんが、100という数字の重みや果てしなさをつくづく感じますね。😅
そんな10座目に選んだ山は「黒富士」です。
奥秩父山地に属しますが甲府盆地側に近く、他の奥秩父の山々に比べアクセスも近く標高も低め。
近くには同じ山梨百名山の「曲岳」や「太刀岡山」もあり、縦走して一挙に登られる方も多いとは思います。
黒富士という富士の名前が冠された山名ですが、名前の由来はそのまま“黒い”富士山からきてます。
黒富士は山の北側から眺めると富士山のカタチに見え、そこから本物の富士山も遠くに望むことができます。
遠くの富士山が明るく見えるのに対し、近くの「富士」は日中、逆光で暗く、まるで富士山の影のように見えることから、近くの富士は「黒富士」と呼ばれるようになったのではないかと考えられています。
先ほど既述したように曲岳と一緒に登ることもできるのですが、今回は黒富士だけで一日楽しむコースを紹介させていただきます!
黒平町にある「マウントピア黒平」から黒富士峠、升形山を経て山頂へ至ります。
黒富士の由縁、富士のように見える北側からの展望は升形山のピークからよく見えます。
このコースを選んだのは他にも理由があり、山梨百名山チャレンジでも参考にさせていただいているある本にも記載があったルートなんです。
「やまなしハイキングコース100選」
山梨県が山梨百名山に続き"ハイキングコース"だけに絞ってを選定し、昨年秋から冊子にまとめ配布を開始しました。
このコース選定や紹介がよくできていて、無料で配られていますがこの本のクオリティは有料級なんです。
今は冊子の配布部数に達し、手に入れることができませんが、WEBサイトでも同じ内容で紹介されていますので、みなさんもぜひ参考にしていただければと思います。
このやまなしハイキングコース100選に選ばれたルートで今回は黒富士を目指します!
上級者向けという記載が少し気になりますが…🤔
【登山レポ】
意外と難ルート!?な沢コースから黒富士へ
【START】マウントピア黒平(08:50)-ほおずき平(09:25)-黒富士峠(10:37)-升形山(11:07)-八丁平(11:21)-黒富士(11:39)
登山口のマウントピア黒平は、甲府とはいえ甲府市最北の集落黒平町にあるので、なんだかんだ時間がかかってしまい出発が9時前となってしまいました。
すでにここで標高が約1000mもあり、そこまで苦戦しないだろうという気持ちもありましたが。
マウントピア黒平はコテージがいくつもある宿泊施設で、施設内にはバーべーキュー場があったりします。
この標高ですので、避暑にはもってこいですよね。
施設内を歩いて奥に進んでいくとすぐにトイレ棟があります。
ちゃんと清潔に管理されているので、安心してお使いいただけます。
登山口にトイレがある場合でも、とんでもないトイレも中にはあるので、こうして管理しているトイレを使わせていただけるのは助かります。
トイレ棟からすぐに登山道入り口の案内板があるので、ここから登山道に入っていきます!
この先すぐに分かれ道がありますが、右側の沢方面へ下りて行ってください。
沢に下りれば、登山スタートです!
黒富士峠まで沢沿いを進んでいきますが、ほおずき平までは水が流れている近くを歩くので、最悪沢での水分補給が可能です。
沢の横を通るので風通しもよく、春の陽気も相まってとてもいい雰囲気の中登ることができました。
最近はいい天気を当ててるので、やはり僕は晴れ男なのかもしれません😏☀️
いい気分で登っていきますが、少し気になるのが登山道の歩きにくさですね。
先日の高ドッキョウでは、急登もきれいに九十九折で道が付けら手歩きやすかったですが、このルートは落ち葉や枯れ枝、倒木もちらほら出てきて、なかなかスピードが上がりません。
迷いやすいという事は無いですが、例えばトレイルランニングには向かないでしょう。
ほおずき平に到着です。
ここまで約40分、ここからは水流のある沢から外れ、より登る斜度を上げていきます。
お分かりいただけますでしょうか。
だんだん歩きにくさが増していき、ハイキング感が薄れていきます(笑)
途中足もとの不安定なトラバースがあったり、倒木もよっこらまたいでいきます。
このルートは黒富士を登るのにメジャーではないのかもしれませんね。
皆さんも登ってしっかりトレースが付けば、落ち葉も枯れ枝も少なくなるので、ご協力お願いします!🙏
薄れて読めませんが、多分ここが「鹿の広場」です。
ここまで来れば黒富士峠まではあと少し、登る稜線のスカイラインも見えてきます。
途中背後を見れば、今日の目標である黒富士が姿を見せています。
これも落葉している今だから見える景色ですよね。
手前の大きく見える山が、途中に寄る升形山です。
近づいてきました、間もなく黒富士峠です。
黒富士峠からは八ヶ岳を正面に望むことができます。
沢沿いルートは最初は心地よく進んでいましたが、やはり稜線に出たほうが展望もありテンションが上がります!
黒富士峠に上がるまで距離にして3kmも満たないのですが、ハードな印象を受けました。
コースタイムは2時間何ですが、同じくらいかかりましたね。
ここからは待望の稜線歩きです。
やはり稜線に出てしまえば歩きやすくなるので、ここからペースが上がります。
急登あり、岩場ありですが、ここまで来れば枡形山もあとわずかです。
黒富士山頂直下にも急登や岩場もありますが、そこまで長く続かないので、気をつけて行ってもらえれば大丈夫でしょう。
岩場を登り切ったら「升形山」のピークに登頂です。
升形山は甲府名山にも選定されていて、甲府名山のきれいな標柱が建てられています。
冒頭でも紹介した展望は、この先の岩場(本当の山頂)を登れば
金峰山に瑞牆山と、同じ奥秩父山塊の山々や、南アルプスも一望することができます。
この景色も素晴らしいですが、今回一番見たかった景色はというと
黒富士と富士山、ダブル富士の共演ですよね。
ご当地富士は日本全国ありますが、富士さんと一緒に見ることができるのは、山梨ならではでないでしょうか。
黒富士は南側から見ると富士山っぽく見えない山なので、ここからの黒富士を見てなんぼなところ。
升形山から黒富士方面に少し下りれば、すぐに曲岳方面への分岐が現れます。
この日は曲岳からの縦走するハイカーさんにもお会いしました。
分岐から黒富士山頂までは急登が続きますが、ここを頑張れば
黒富士(1,635m)登頂です!
登山口から3時間弱の行程でしたが、距離や時間の割にはタフに感じましたね~。
黒富士は八丁峠から登ったことがありますが、このルートは初めてでした。
天気がいい日こそ升形山とセットで登れるこのルートは、黒富士だけを楽しむのにはうってつけのルートでした!
【登山レポ】要注意!尾根ルートで下山
黒富士(12:08)-升形山直下尾根ルート分岐(12:32)ーP1427m(13:16)ーほおずき平(13:47)ーマントピア黒平(14:22)【GOAL】
さてマウントピア黒平まで戻るには、同じ道を戻るのが無難なんですが、あの道を戻る気にはなれなくてですね…
升形山のピークの手前から尾根ルートでほおずき平へ下りるコースを選択しました。
やまなしハイキングコース100選の黒富士のページでは、この尾根ルートは迷いやすく急勾配で危険との表記があります。
まさにその通りなルートだったので、おすすめはしませんが注意点をいくつか記載しますね。
黒富士からの帰路だと、升形山山頂直下から右手にトラバースするカタチで下山の尾根に向かいます。
薄く踏み跡はあり、トラバースする地点にはピンクテープもございます。
尾根も急で落ち葉も多く滑りやすいので注意は必要です。
下山路を示した地図の✖印のところが要注意です。地形図を見て岩場を巻く感じで尾根に乗ればいいと考えましたが、尾根を少しでも外れると足場も悪いところをトラバースしなければなりません。
GPSアプリや地形図を読みながら、所々に巻いてあるピンクテープを逃さないようにしましょう。
ほおずき平に出てからは、登りと同じルートを辿り無事に下山となりました。
今回もいい立ち寄りスポットにも出会えましたので、アクセスやコースタイムをまとめた「黒富士まとめ」も含め、最後まで是非ご覧ください!
黒富士立ち寄りスポット
登山口の反対側には、卵で有名な「黒富士農場」がありますが、今回は黒平町から登ったので帰路の途中にあるご飯屋さんへ寄ってみました。
民芸茶屋大黒屋 荒川ダム店
黒平町から御岳昇仙峡まで下りる途中に、能泉湖というダム湖があります。
昇仙峡エリアまで行けば似たようなご飯屋さんもありますが、ここまで来たならせっかくなのでと寄ってみると、、大当たりでしたよ
そばは太めの田舎そばと、ほうとうもありましたが暑かったのでおざら(冷やしざるほうとう)をチョイス。
どちらもとても美味しかったのですが、個人的に大ヒットしたのが
だんごです。◯◯だんごでは無く、シンプルだんご。漢字の"団子"でも無く、シンプルだんごです。
お米の味がしっかり伝わる柔らかいだんごに、しょうゆベースのシンプルな味付け。
甘いのが苦手な方も絶対に食べられる、シンプルイズベストな一食。
素朴ながらこれは本当に美味しかったですね~😋
黒富士まとめ
【今回の山行記録】
山行時間:05:33 距離:8.2 km
登り:848 m 下り:848 m
【標準コースタイム(目安) 5時間30分】
登り:マウントピア黒平ー0:40ーほおずき平ー1:20ー黒富士峠ー0:30-升形山ー0:35ー黒富士
下り:黒富士ー0:30ー升形山(尾根ルート)-1:20-ほおずき平ー0:35マウントピア黒平
【アクセス(マウントピア黒平)】
・車
甲府昭和ICから約1時間。アルプス通りを昇仙峡方面に昇仙峡グリーンラインへ。荒川ダムを経て野猿道林に入る。
韮崎ICから約40分。昇仙峡ラインからホッチ峠を経て、荒川ダム、野猿道林道へ。
駐車場はマウントピア黒平の無料駐車場を利用。15台ほど停められる。
・公共交通機関
最寄り駅「甲府駅」。マウントピア黒平までのバスは無く、タクシー又はレンタカーのみのアクセスとなる。
【アドバイス】
登山レポートでもあるように、黒富士峠までのルートには足場の悪いトラバースや倒木などあり。中低山とはいえ登山靴で臨みたい。
升形山山頂直下、黒富士山頂直下は急登と岩場あり。
下山ルートで使用した尾根ルートは、入口も分かりにくく急勾配で危険。往路を辿って帰るのが無難。
マウントピア黒平に公衆トイレあり。
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活用方法はジオグラフィカなどで活用していただけます。
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